CALENDAR
今市シェアハウス
平野大統領とPS250
まさに問答無用!の「問答無用椅子」
夢のツリーハウス
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
RECOMMEND
|
2006.12.31 Sunday
本日は、太陽暦の大晦日。陰暦の11月の12日だ。
日本の世の中は、明治以降太陽暦の暦で生活する事が浸透し、今はほぼ新暦が定着している。今の子供達には旧暦のことなど理解できないであろう。ちなみに旧暦の大晦日は、新暦の二月十七日になる。まだまだ先のことだ。
農林水産業は自然相手の生業だけに、陰暦のほうが合うようだ。自然とともに生きるならば陰暦がよく、科学文明と生きるならば太陽暦がいいだろう。精神重視なら太陰暦、経済重視なら太陽暦ともいえる。月と太陽とそして調和の働きの北極星とあるわけだ。
まぁともあれ、新年を穏やかに迎えられる事に感謝したい。来年は亥年。私も六十歳の厄年、還暦だ。ようやく一通りの学びが終え、小学生から中学生になるときが来た。本当の意味での自立の時なのだ。ワクワクドキドキで肯定的に生きたいものだ。皆さんよい年越しをされますよう。
平野大統領
|
2006.12.30 Saturday
われわれの種の起源は、金鉱掘り要員だった。
これから宇宙的世界の歴史を「フラワー・オブ・ライフ」の情報により学んでみたい。
世界の歴史
新しいテーマに移ります。世界の歴史と、それが現在にどう関係しているかについてです。それぞれのパズルのピースは視野を広めてくれます。私たちが陥っている今の状況は、偶然こうなったのではありません。思い出す必要のある、いろんな事件がおこりました。私達の多くはすでに過去世でここに存在して、自らの中にその記憶を保持しています。しかしそれが重要なのではありません。いかにして今日の状況に至ったのかを理解するには、過去に何があったのかを正確に知る必要があります。もちろんこの歴史は、歴史書には載っていません。なぜなら人類の「文化」についての歴史書はわずか6000年しか遡りませんが、私たちはこれを始めるのに45万年前まで戻らなければならないからです。
つづく
平野大統領
|
2006.12.28 Thursday
新しいテーマに移ります。
本日より「フラワー・オブ・ライフ」ドランヴァロ・メルキゼデク著の世界の歴史を紹介します。地球の成り立ちや、われわれがどこから来たのかを考察していきます。
著者の紹介
ドランヴァロ・メルキゼデク(Drunvalo Melchizedek)
カリフォルニア大学で物理学と美術を専攻。しかし彼自身は卒業後のほうがはるかに多くを学んだと語る。25年の間に、さまざまな思想・宗教的立場の70人以上にも及ぶ師からの教えを受け、幅広く奥深い知識を身につけるとともに、豊かな共感力と受容力を培った。知性的であると同時に、愛にあふれたあたたかなハートの持ち主で、多くの人々を惹きつける。
ドランヴァロが主宰する「フラワー・オブ・ライフ」および「マカバ瞑想」のプログラムは、いずれも太古から現代までの広大な人類の進化成長を、人間が認識しうる領域全般にわたって探求し、「意識」の進化について明確な未来のヴィジョンを提示するという壮大なものである。そのほかにも、母なる地球を癒し、一人ひとりが故郷への旅の準備を進める「アース・スカイ」のプログラムなど、多くの活動を行っている。
フラワー・オブ・ライフのHP
http://www.floweroflife.com
次回より、人類の生い立ちについて考察します。
平野大統領
フラワー・オブ・ライフ―古代神聖幾何学の秘密〈第1巻〉
ドランヴァロ メルキゼデク
|
2006.12.27 Wednesday
既に始まっているガイアの復讐
今日の北日本の天気はどうだろう。爆弾低気圧と呼んでいるが全くその通りである。今年は、旱魃と集中豪雨が交互にやってきており、温帯低気圧の台風並の発達、竜巻も発生したりと激しいものばかりだ。
自然の復元許容を完全にオーバーした、この文明の廃棄物で地球が変調をきたしている。今は気候変動ですんでいるが、この変動は年々激しくなり、ここ百年くらいは続くと予測されている。
温暖化はますます進み、天候変動さらに激しくなり、そうすると食糧生産を荷う、農林水産業に多大な被害を与え、恒常的な食糧不足がやってくる。海水面の上昇も顕著になり、各国は対策におおわらわとなろう。
大変動は、天候ばかりではない。地殻変動による文明の破壊も起こってくる。地震、津波、火山活動、次々と人類を窮地に陥れる事態が起こってくる。われわれはどうすればいいのだろうか。
政府や学識者の言う事を聞く必要はない。彼らは手を打っているとのジェスチャーをしているだけだ。ほとんどの重要な案件は、まだ先なのでお得意の先送りとなる。いまだに経済成長がどうのこうのといっている能天気な人々なのだ。
気がついた人から準備しよう。海岸端から少し丘の上に住もう。菜園を作り、自給の準備をしよう。農業を少し学ぼう。漁業を少し学ぼう。一般的な生活知識に振り回されないようにしよう。CMは洗脳と思え。企業の都合を並べているだけで、彼らは、地球の事などこれっぽっちも考えてない。自分の会社の商品が売れればいいことなのだとしか思っていない。環境に良い事をしているといっても、自分の商品の売れ行きを気にかけているだけなのだ。私益中心の世界が、今の文明の根底にあるのだ。
だから誰も責めることはできない。全員がそれらの恩恵を受けているからだ。この恩恵を否定すると生きられない事になるからだ。ではどうしよう。一人一人が自分の住んでいる場所を「聖地」とするしかない。できる範囲でいいから、自給自足型の生活を確立する事が、大切となる。ひとりの力などと無気力にならないで、やるしかない。これが基本となる。宝くじも買わないと絶対にあたる確率はない。行動しかないのだ。気軽に楽しんでやるとしよう。
平野大統領
|
2006.12.26 Tuesday
ラブロック式 ガイア復讐7
つづきです。
イギリス(日本)のような小国は、強大な敵が目前まで迫っているようなつもりになって、早急に対処しなければならない。まず気候変動に対する防御が整っているかどうかを攻撃の始まる前に確認する必要がある。最も脆弱な場所は、現在海抜の低い都市、つまりロンドン(東京)やリバプール(大阪)などだ。何よりも先ず、そういった都市が気候戦争の初期の段階にじゅうぶんに対処できるようにしておかねばならない。
次に重要なのは、洪水が起きた際、秩序正しく避難する準備が整っているかどうかだ。地球が新たに酷暑の状態に向けて急速に動き出したら、気候変動は間違いなく政界や経済界を混乱させる。食糧や燃料、原料の輸入は、供給元の地域が旱魃や洪水の被害を受ければ、ますます立ち行かなくなるだろう。われわれは空気や水や数種類のミネラル程度のものから食糧を合成する計画を立てる必要がある。それには確実で豊富なエネルギー源が必要だ。
イングランド東部の非常に肥沃な土地は、一番最初に水没する地域に含まれるだろう。頼りにできるエネルギー源は石炭、わずかばかりの北海に残っている石油とガス、原子力、そして少量の再生可能なエネルギーだけだ。
陸上の風力発電地帯に法外なコストをかけて目障りなタービンを建てるのは即刻中止すべきで、浮いた資金はセヴァーン河口の潮汐発電バラージ(ダム)のように実用的な、再生可能エネルギー計画にまわすべきだ。現在のような無駄の多い使い方を改めれば、これによってわが国のエネルギー需要の5%から10%を安定供給できるだろう。
われわれに何よりも必要なのは、部族主義の国々が真の危険を察知した際、人々の間に生じる心や意識の変化だ。そうなって初めて、われわれは効果的な防御のために必要な、燃料の配給や厳しい制約といった苦境を、受け入れる気になる。われわれの目標が文明を守る砦となり、迫りくる混乱を防いでくれることだろう。
宇宙から宇宙を眺める機会に恵まれた宇宙飛行士は、その驚くほどの美しさに感動して地球を故郷と形容することが多い。人間が恐怖を克服し、個人や部族の権利へのこだわりを捨てることを私は願う。そしてまた、生きている地球を人間が傷つけたせいで、今の脅威が生じているのだということを、勇気をもって認めてほしい。われわれは生きている地球の一部であり、地球はわれわれの故郷にほかならないからだ。
ジェームス・ラブロック
明日は解説をします。
平野大統領
|
2006.12.25 Monday
ラブロック式 ガイアの復讐6
つづきです。
すでに与えてしまった損害を回復させるには、コストの面でも規模の面でも、宇宙計画や軍事計画がちっぽけに見えるほど、大がかりな計画が必要だ。現代は真実よりも感情や感覚が重視される傾向にあり、科学について無知な人間が多い。それほど遠くない昔、教会が地獄の業火への恐怖心を利用したように、小説家や環境保護団体が原子力や多くの新しい科学に対する恐怖を利用するのを、われわれは容認してきた。
今の状態は、大西洋を横断する大型旅客機の乗客が、自分の乗る飛行機がどれほど多くの二酸化炭素を排出して大気にさらなる負担をかけているか、突然悟ったようなものである。機長を呼び、エンジンを止めてグライダーのように風力のみで飛行機を航行させるよう頼んだとしても、ほとんど何の役にも立たない。
化石燃料を動力にした、エネルギー大量消費型の文明のエンジンを切ることは、われわれにはできない。そんなことをすれば文明を破壊することになる。動力を使用したままソフトランディングする必要がある。
引き返せないほど大きな変化が起こる時期は、すぐそこまで近づいているのだから、地球温暖化のもたらす結末から文明を守るのに、国際的な協定をあてにするには、賢明とは言えないだろう。2005年にスコットランドで開かれたG8会議では、気候変動が議題項目に挙げられていたが、ロンドンで悲惨なテロ事件が起こったため、注目されなかった。
地球規模の危険から目を離すことなく、個々の国々が、世界だけでなく自らを救う手立てを考える必要があるのかもしれない。イギリスは1939年にそうだったように、そうしてまもなく再びそうなるかもしれないが、かなり孤独だ。
気候変動の打撃を受けている世界から、今後も食糧とエネルギーを安全に入手できるとは、もはや考えられない。われわれは国益に基づく決定をする必要がある。これは狂信的愛国主義でも利己主義でもない。
地球規模の変化に対処する国を、どんどん確実に増やしていくためには、それが一番早道なのかもしれない。新興の大国であるインドや中国が化石燃料の使用を制限するのは難しいだろうし、それはアメリカにしても同じだ。われわれは国際的な合意や支持を待つべきではない。
つづく
イギリスを日本に置き換えて読んでみて下さい。
平野大統領
|
2006.12.24 Sunday
ラブロック式 ガイアの復讐5
つづきです。
私は核分裂エネルギーを推奨して入るものの、それを病気療養中の地球が長期間使用するための万能薬と考えているわけではないし、これさえあればすべての問題が解決すると考えているわけでもない。
私は原子力を、今使用すべき唯一の特効薬と考えている。例えば過食と運動不足のせいで糖尿病を患ったら、ご存知の通り投薬だけではじゅうぶんな治療効果は上がらない。生活習慣全般を見直す必要がある。原子力はこの場合の薬にあたる。太陽のエネルギー源でもあるクリーンで永続的な核融合エネルギーと再生可能エネルギーが有効利用できるまで、核分裂エネルギーは文明の光を燃え続けさせる為に、安定した電力源を維持する役割を果たしてくれるのだ。ただし今世紀後半にも予想される新たなる暗黒時代を回避するつもりなら、糖尿病と薬の関係と同じで、単に原子力に頼っているだけでは間に合わないだろう。
われわれは恐怖を克服し、原子力が地球に最小限の変化しかもたらさない安全な折り紙付きのエネルギーだという事実を受け入れなけねばならない。原子力は他のいかなる工学技術にも劣らぬほど頼りになるし、その安全性については、他の主要なエネルギー源の中で最高だということが実績によって証明されている。
フランスは原子力が国家的なエネルギー源になりうることを示したが、他の国々の政府はこのすぐに役立つ命綱をつかむことをいまだに恐れている。しかし少なくとも核融合発電が実用的な選択肢になるまでは、いくつかあるエネルギー源の中で原子力に主要な役割を果たしてもらう必要がある。
もし化学工業や生化学工業によって二酸化炭素の水と窒素から食糧を合成することができるなら、されを実行して地球を休ませてやろう。また化学物質や放射線によって癌になるという些細な統計的リスクに心を悩ますのはやめなければならない。いずれにせよ、われわれの三分の一は癌で死ぬ。主原因は空気中に大量に存在する発がん性物質、すなわち酸素を吸い込むせいだ。
そんなことより、地球温暖化という現実の危険を回避するほうに専心しなければ、2003年の夏にヨーロッパで猛暑のために、三万人の不運な人々が亡くなったように、もっと早く命を落とすことになるかもしれない。地球規模の変化を一刻も早く厳粛に受け止め、地球に対する人間の影響を小さくできるためにできる最上の手を打たねばならないのだ。
われわれは可能な限り早急な化石燃料消費の中止を目標とすべきで、どこであれ、これ以上自然の生息環境を壊してはならない。「自然」という言葉を使う際、私の頭にあるのは原生林のことばかりではない。ニューイングランドやアメリカの他の地域で起こったように、農地が見捨てられた結果、再び勢いを盛り返した森林のことも含んでいる。
こういった再生した森林は、おそらくもとの森林同様ガイアのために貢献するだろうが、単一栽培の広大な農地は自然生態系の代わりにはならない。人間が耕作する土地は既に地球の許容範囲を超えており、有機農法を使ったとしても、人々を養うために地球をすべて耕作しようとすれば、暖をとるために船の木材や装具を燃やしてしまった船乗りのような事になる。地球の自然生態系は、われわれが農地として使うために存在しているわけではない。この星の気候や化学平衡を維持するために存在しているのだ。
つづく
平野大統領
|
2006.12.23 Saturday
ラブロック式 ガイアの復讐4
つづきです。
イギリスの地球科学者と気候学者のレベルは世界一なのに、国家が彼らの警告やじ助言を受け入れないのは悲しい皮肉な事だ。科学以外にとりうる道があると考える人々の、善意に満ちた、しかし賢明とはいえない助言に、わが国は好んで耳を傾けてきた。私は環境に対する関心が高いので、環境主義者の陣営とみなされるだろうが、その前に私はひとりの科学者だ。だからこそ、環境意識の高い友人たちに、持続可能な開発と再生可能エネルギーに対する根強い信仰や、それに加えて省エネを行えばすべては解決するといった考えを改めよう求めているのだ。
そして何よりも、彼らはその原子力エネルギーに対する誤った反発を捨てなければならない。その危険性についてたとえ彼らの言い分が正しいとしても(実際は正しくないのだが)、原子力は確実で安全で信頼できるエネルギー源として使える。
命にかかわるほどの耐えがたい猛暑や、世界のあらゆる沿岸都市を脅かす海面上昇に比べれば、原子力のもたらす脅威などとるに足らないものだ。再生可能エネルギーは聞こえはよいが、今のところ効率は悪く高くつく。将来性はあらゆるもの、非現実的なエネルギーを試している時間が今はない。
文明は切迫した危機状況にあり、今こそ原子力を利用するときだ。さもないと激怒した惑星によってまもなく与えられる痛みに苦しむ事になるだろう。省エネの為には環境保護主義者の役立つ助言に従わねばならないし、いつもできる限りの事はやわなねばならないが、これはダイエットと同じで、言う葉易く行う葉難しいという気がしてならない。設計を改善することによって省エネは大きく前進するが、それを大多数の利用者が使うまでには数十年を要する。
つづく
平野大統領
|
2006.12.22 Friday
ラブロック式 ガイアの復讐3
ジェームズ・ラブロック著「ガイアの復讐」よりの抜粋です。
今使用すべき特効薬は
六十年以上前の戦争の脅威と、現在の地球温暖化の脅威。このふたつの著しい類似点に私が気づくことができたのは、年の功と言えるかもしれない。多くの人間は何か嫌なことが起こりそうだという予感はあるものの、どうなるのか、そしてどう対処すべきなのかについては、一九三八年にそうだったのと同じくらい途方にくれている。
これまでの対応は、第二次大戦前の宥和政策にそっくりだ。政治家たちが、対処しているというアピールをしきりにしながら、その実時間稼ぎをしているところなど、京都議定書は不思議なほどミュンヘン協定に似ている。人間は部族主義の動物なので、重大な危険が目の前にはっきり迫るまで、各部族が一途団結した行動はとらない。
ゆえにガイアが兵力を終結させ、もはや戦闘が避けられない状況にあるのに、われわれは個人個人でばらばらな行動をとっているのだ。戦闘はまもなく開始されるだろうが、われわれが今直面している状況は、いかなる電撃戦よりもはるかに破壊的だ。環境を変えることで、人間は知らず識らずのうちにガイアに宣戦布告していたのだ。われわれは他の種の環境を侵害してしまった。民族国家の問題で言えば、これは他国を占拠するようなものである。
前途は暗い。たとえうまく改善に向かう行動をとったとしても、いかなる戦争もそうであるように、状況は厳しく、ぎりぎりまで緊張が解けることはないだろう。人間はタフなので、これを完全に抹殺しようとうれば、現在予測されている以上の気候の大変動が必要になるだろう。
危険にさらされているのは文明だ。一つの動物としてみた場合、人類はそれほど特別な存在ではなく、地球にとってはある意味で疫病のようなものだが、文明を構築したことによって汚名をそそぎ、地球にとって貴重な資産となった。懐疑派が正しいというわずかな見込みはある。また、太陽光をさえぎり地球を冷やすほど深刻な火山噴火がいくつも起こるなど、予期せぬ出来事によって救われるということもありうる。
しかしそんな乏しい可能性に自分の命を賭けるのは負け犬だけだ。未来の気候がどれほど不透明であるにせよ、温室効果ガス濃度と気温が上昇しているのは疑いようのない事実だ。
続く
平野大統領
|
2006.12.21 Thursday
ラブロック式 ガイアの復讐2
どうも地球は、人類という癌細胞を排除し始めたようだ。
つづきです。
われわれは進歩という観念や人間性の向上にとらわれるあまり、撤退を禁句、つまり恥ずべきこととみなしている。哲学者にして思想史研究者でもあるジョン・グレイは著書「わらの犬(Straw Dogs)」なかで、人類にとって何が必要かを自分たちで予見できることはめったにないと述べ、この見識のなさをわれわれの基盤にあるキリスト教や人間中心主義と関連づけている。
キリスト教は二千年前に生まれた当時は温和で、人間もガイアにとって大した脅威ではなかった。それがどうだ。いまや人間は六十億を超える空腹で貧欲な輩に成り果て、誰もが先進工業国のライフスタイルにあこがれているが、都会式の暮らし方は、生きている地球の領域を侵害するものにほかならない。
われわれは慣れ親しんだ快適なこの世界を当然の権利と思い込んでいるが、あまりにも多くのものを奪いすぎてしまったために、これを維持していくことは不可能だ。いよいよガイアは、その内包するルールに照らして、人間を締め出しにかかっている。
人間中心主義の伝統でやってきたため、全く準備もできていなかったことだが、人類はその最大の試練に直面している。現在進行中の気候変動が加速すれば、われわれが適応している快適な環境は吹き飛んでしまう。
地質の歴史を追っていくと、変化は何も異常な事ではない。最近の例をあげるならば、長い氷河期から現在のやや暖かな間氷期への移行も変化のひとつといえる。しかし、近づきつつある重大な局面がこれまでと異なるのは、その原因が人間にあるという点で、これほど深刻な事態は、始新世に入った五千五百万年前の長く暑い時代以来初めてだ。当時の変化は氷河時代と十九世紀を比べるよりもずっと大規模で、それが二十万年続いた。
偉大なる地球システム、ガイアは、間氷期にある現在、正のフィードバックの悪循環に陥っており、そのせいで地球温暖化は非常に深刻で切迫した状態にある。温室効果ガス、北極の氷の溶解と海洋の構造変化、熱帯林の破壊など、いずれが原因であるにせよ、余分な熱が生じれば、それは増幅され、相乗効果をもたらす。それはまるで暖をとろうと火を燃やし、火が手におえなくなっているのにも気づかず薪をくべていくうちに、家具まで燃え移るようなものだ。そうなれば、消化する前に家そのものが焼け落ちとしまう。火事のごとき地球温暖化は加速し、ひれに対処できる時間は皆無に等しい。
つづく
平野大統領
|
|